2008年10月08日

緒形拳さんの軌跡

緒形拳さんの死因は肝臓がんによる肝臓破裂だったそうで、7日親族らによる密葬
が行われました。

緒形拳さんは1937年生まれの東京都出身。
都立竹早高校失業後、1958年に劇団「新国劇」に入団し辰巳柳太郎の付き人に
なる。

1960年にドラマ「遠い一つの道」で初主演を果たしました。
同じ年に、「遠い一つの道」の映画化で銀幕デビューすると、「極付・国定忠治」
や「関の弥太っぺ」「大菩薩峠」などの舞台でも活躍。

1965年にNHK大河ドラマ「太閤記」の豊臣秀吉役で注目を一気に集め、テレ
ビ朝日系「必殺仕掛人」の藤枝梅安役のかっこよさも人気を呼びました。

緒形拳さんを語るには今村昌平監督の「楢山節考」は外せません。
「楢山節考」は村の年寄りは七十になると楢山まいりに行くのが習わしで、年明け
も近い冬の夜、誰にも見られてはいけないという決まりのもと背中に母を背負って
楢山まいりへと出かけていくというくだりですが、緒形拳の独特の雰囲気が見事に
現れています。

「楢山節考」は1983年にカンヌ映画祭でパルムドールを受賞した名作です。
故・今村昌平監督と組んだ作品は多く、「ええじゃないか」、「楢山節考」、「女
衒ZEGEN」、「11'09'01/セプテンバー11「おとなしい日本人」」があり、カンヌ
映画祭やヴェネチア映画祭で注目を集めた作品ばかりです。

海外の作品にも出演しています。
ポール・シュレイダー監督の「MISHIMA」、ピーター・グリーナウェイ監督
「ピーター・グリーナウェイの枕草子」などは、国内外に存在感を示していました。

最近では小林政広監督との作品「殺し KOROSHI」、「歩く、人」などがありカンヌ
映画祭を沸かせました。

緒形拳さんの最後の主演映画となったのは奥田瑛二監督の「長い散歩」です。
「長い散歩」は2006年モントリオール映画祭グランプリを受賞しましたが、
奥田瑛二監督は「長い散歩」について、「すでに大俳優である緒形さんの“今”の
代表作を自分が撮ってみたいとの思いを募らせ、緒形さんを軸にストーリーを考え
ていった」と言われています。

そこまで入れ込んだ結果、緒形拳さんの存在感に見る人の心をわしづかみにされ、
永遠に記憶に残る映像となりました。

病気はさど辛かったと察しますが、回りにはそんなことを微塵にも見せなかっと
いう、意思の強い、ある意味頑固な仕事への情熱が人々の心を打ったのだな思い
ます。

  

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