2008年07月16日
芥川賞決定 楊逸さん
今朝の朝刊で、中国人として芥川賞を初授賞した楊逸さんの記事を興味
深く読みました。
楊逸さんの本はどれも知らないのですが受賞作の「時が滲む朝」は1989年
の天安門事件で民主化運動に打ち込み大学を追われて日本で暮らすように
なった中国人青年の青春と挫折の日々を、漢詩や英語を交えた日本語の文
章でみずみずしく描いた青春小説だそうです。
楊さんは芥川賞の受賞に際し「一人の外国人として、日本語で小説を書き、
しかもこんなふうに評価してくださったことを感謝しています。すごく幸せ
者です。中国の人たちにも、もちろん読んでもらいたい」と流ちょうな日本
語で話したそうです。
「受賞の知らせに、日本に溶け込んだような感覚を持ちました」とも喜びを
表していたということです。
選考委員のひとり、高樹のぶ子さんは「国境を越えなければ書けない。日本
人と比べ、主人公の激動の20年が新鮮に感じられた」と話されました。
楊逸さんは、前回の芥川賞でも候補になっていましたが、その時の選考会で
は日本語の表現力が問題になっていて、今回は「多少定型的だったり、通俗
的な言い回しは気になるが、かなりよくなった」とのこと。
「かなりよくなった」という言い方が気になりましたが、今回の芥川賞は、北京
オリンピックを意識したご祝儀受賞? ということはないと思いますので、言葉
の壁や、日本人と中国人の根本的な考え方、それの表現の仕方ものり超えた
作品ととして素直に拍手を送りたいと思います。
ただ、芥川賞の選考会では、石原慎太郎が「体調不良のため」ということで
欠席しました。
投票は2回やって2回とも楊逸さんが優勢で、中国嫌いの石原慎太郎が出席
していても楊逸さん受賞は変わらなかったと思いますが、石原慎太郎の選評
が聞きたかったですね。